福島:知事要請方針「県内全原発 廃炉」
2011/12/02

 佐藤雄平知事は30日、県庁で記者会見し、国と東京電力に県内原発10基全ての廃炉を求めていく方針を明らかにした。これに対し、東電は「言及できる状況でない」とするコメントを発表。国も交えた今後の協議の行方が注目される。40年間にわたり原発と「共生」してきた本県にとっての一大転換点で、双葉地方の振興策が今後の課題となる。福島県は年内にまとめる県復興計画について廃炉を前提に策定する。

 佐藤知事は会見で、事故を起こし国と東電が既に廃炉の方針を決めている福島第一原発1~4号機に加え、冷温停止中の第一原発5、6号機と福島第二原発の1~4号機の計10基全ての廃炉を求める考えを表明した。福島県復興計画策定後の早い時期に、両者に対し廃炉作業の安全確保に向けた技術の確立、放射性廃棄物の県外搬出なども含めて要請する。

 さらに、国には年間40億円前後が福島県に交付されてきた核燃料税の減収分補填、国際原子力機関(IAEA)など原子力研究機関の誘致も求めていく。

 一方、復興計画には廃炉に対応する複数の事業を盛り込む。双葉地方の地域振興策として再生可能エネルギー産業の集積、避難区域解除後の企業誘致、事業を再開する場合の補助制度創設、廃炉関連産業の確立などが含まれる見通しだ。

 福島県内原発の今後をめぐっては県議会が9月定例県議会で10基全ての廃炉を求める請願を採択。これを受け、福島県は今月9日から4回にわたる原子力関係部長会議を開催した。30日に県庁で開いた最終会議で「本県復興のイメージをより強く全国に発信し、住民の帰還を促すためにも廃炉は必要」との意見が大勢を占めたことも踏まえ、佐藤知事が決断した。

 佐藤知事は会見で「子どもたちが安心して暮らすことのできる福島県をつくるため、廃炉を計画に明記することを決めた」と説明した。

 福島県では昭和46年、福島第一原発(大熊・双葉町)、同57年に同第二原発(富岡・楢葉町)が運転を開始した。

福島民報2011年12月1日

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