中日関係はまだ窮地に追い込まれてはいない
2014/06/11

 中国の元国務委員・元外相の唐家セン氏がこのほど、長崎で行われた「新中日友好21世紀委員会」の会議に参加し、メディアの注目を集めた。日本の前衆議院議長で元官房長官の河野洋平氏や東京都の舛添要一知事の訪中などと合わせ、両国関係が調整に入っていることを示す動きと見られている。「環球時報」が伝えた。

 唐家セン氏の訪日には日本国内で様々な読みがなされているが、その特殊性を誇張するべきではない。日本当局は、自国の対中政策の根本的な調整がないまま、中国が調整を急ぐと誤解してはならない。安倍首相は、中日関係を窮地に追い込みつつあるものの、中日関係が安倍首相の政策に完全に乗っ取られているわけではない。

 中日両国はいずれも東アジアの大国であり、隣り合う国であり、長期的な対立は双方に害をもたらす。「アベノミクス」は日本経済をわずかに好転させたが、起死回生の一手とはならず、政策は行き詰まり、効果を上げられずにいる。中日両国の国民感情の高まりは、中日両国に長期的な損失を与えつつある。世界の平和的発展が大勢となっている現在、中国と日本にはまだウィンウィンを実現する余地があり、共倒れの事態はぜひとも避けなければならない。中国はその対日政策において、安倍首相と日本全体とを切り離して考えるべきで、日本との様々な形式とレベルの往来や交流を取りやめてはならない。日本の政治には自己調節能力がある。安倍首相は日本を一時的に誤った方向に導くかもしれないが、日本が永遠に誤った方向に導かれることはない。中日両国の関係はまだ窮地には追い込まれていない。

 唐家セン氏の訪日は、中国の実務的外交、積極的外交、進取的外交の体現だと言える。昨年9月5日、主要20カ国地域(G20)第8回首脳会合の会議開始前の貴賓室で、中日両国の首脳が顔を合わせた時、安倍首相は、習近平主席に会いたかったと語り、日中関係の改善を切実に希望していると述べた。だが安倍首相の言葉は真心のものとはとても思えない。中国の指導者と会うことは安倍首相にとって自分の支持率を高めるための手段でしかない。安倍首相はその後しばらくしてからのニューヨークでの講演で、中国と対抗することは世界に対する日本の貢献だと主張した。中国との対抗を一方で語る人間が、中国の指導者に会おうと努力するだろうか。安倍首相のこうした手管は中国人にはもうおなじみで、中日関係改善の幻想を安倍首相に抱くことはなくなっている。強硬な中国敵視政策を繰り返す安倍首相の姿は、正常な国家関係からは逸脱しており、中日両国の関係破壊の「原罪」が日本にあることを白状しているに等しい。

  中日のハイレベルの相互信頼をいかに再建すべきか。考えればそれほど難しいことではない。肝心なのは、日本の指導者の誠意である。もしも日本の指導者が中日関係を本当に改善したいのなら、できることはたくさんある。中国人も愚かではない。二枚舌を使えば信頼を損なうだけだ。安倍首相が誠意を見せて初めて、中日関係には好転の可能性と希望が生まれる。日本の指導者は発言に責任を持ち、首相在任中に靖国神社を参拝しないことを公言すべきだ。靖国神社のような宗教施設を政治的道具にすることは、日本民族の伝統的な信仰への尊重を欠いたことでもある。それもできないのなら、中日関係を改善したいという日本の主張は口だけのものと判断せざるを得ない。中国は、日本を含むすべての国に誠意を持って接しており、同時に本国の権益を守るという揺らぎない決心と意志を持っている。(文:周永生・外交学院国際関係研究所教授)

「人民網日本語版」2014年6月9日

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