中米首脳会談,今後10年間の両国関係の基調が明らかに
2013/06/10

 41年前、ニクソン大統領が北京を訪問し、中米の首脳が「太平洋を越える握手」を実現した。そして今、習近平国家主席が米カリフォルニア州を訪れ、オバマ大統領と「太平洋に向けた戦略的対話」を行っている。当時、中国と米国の接近を万里の長城が見届けたように、今回の中米首脳会談の舞台となるカリフォルニア州アネンバーグ別荘は、両国関係の新座標となり、両国関係をさらなる高みへと導く場所となる。(文:中国国際問題研究所・阮宗沢副所長、人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)

 今回の首脳会談は、新たな局面を開き、未来に目を向けた「ブレインストーミング」となる。別荘での会談は、雑踏から離れる分、神秘さも増す。しかし言えるのは、この会談によって中米両国の今後10年間の基調が定められ、好奇の目で見守る世界に向け、有益な手がかりが提供されるということだ。

 40年間の紆余曲折を経て、中米関係を発展させる原動力は「国外要因」から「国内要因」へと根本的な転換を果たした。かつて、「ソ連の脅威に対抗する」という国外要因により、中国と米国は受動的に歩み寄った。しかし今や、両国は切っても切れない関係となり、能動的に互いを引き寄せ合っている。

 冷戦が終わり、ソ連の脅威が無くなると、中米関係は一度は動揺した。双方は新たな戦略的基盤となるものを探そうと試みたが、反テロであれ、経済協力であれ、はたまたクロスボーダーの問題であれ、当時の「ソ連の脅威への対抗」ほどの団結力を生み出すことはできなかった。一部の米国人が、中国を戦略的な敵にしようと画策したのも理解できる。

 アメリカ同時多発テロ事件(2011年)以降、米国は反テロに精力をつぎ込まざるを得なくなった。2度の戦争に10年をかけ、人力や財力、そして多くの資源を消費した。これに加えて金融危機の打撃を受けた米国は今、「厳しい時代」を迎えている。米国の国内には「21世紀の初めの10年間は米国にとって『失われた10年』となった」とする見方もある。オバマ大統領はこれに対応すべく、国内で「新政」を推進する一方、外交面ではアジア太平洋地域に戦略の重心を移す「リバランス」(再均衡)を実施している。そして中国はこの地域における最大の国家だ。中国といかに付き合うかは、米国にとって苛酷な試験となる。

 適切な時期に「中米首脳会談」を開催し、互いの戦略を確認することに、両国とも期待を寄せてきた。

 米国は中国に向け、国内の議題と「政治の分極化」が対中政策に影響を及ぼすかどうか、どのような影響を及ぼすか。中国の強大化と繁栄を米国が歓迎するという承諾をいかに果たすのか。アジア太平洋への「リバランス」が中国を対象としたものではないかどうか、中国の核心的利益に関わる問題への原則的な立場--などについて中国に説明する必要がある。

 一方の中国も、チャイナ・ドリームは中米関係にとってどのようなチャンスを意味するのか、平和的発展の道をいかに堅持するか。二カ国および国際的・地域的問題への立場と見方などを米国に説明するほか、アジア太平洋における米国の存在を歓迎し、米国が同地域で建設的な役割を発揮することを望むと表明するだろう。

 新たな情勢の中、中米両国が戦略的基礎を確定する方法と手段にはすでに変化が生じている。両国はすでに形成された戦略的共通認識--協力・ウィンウィンの新型の大国間関係構築--を再確認する必要がある。これと関係するのが、完全かつ統合された太平洋の形成であり、これに中米の命運がかかっている。

 中米は相手を変えようとたくらむべきではない。和して同ぜず、許容と相互学習、多様性の維持は大自然の摂理であり、中米が責任ある態度で付き合うための道でもある。

 両国は多くの試練と構造的な矛盾に直面している。中米関係の発展と構築は長期的な道のりとなるだろう。しかし今回の会談は世界に対し、「中米は協力パートナーになれる。中米の対抗から利益を得ようと考えてはならない」という明確なシグナルを発している。

 歴史家のアーノルド・J・トインビーはかつて、「海は言葉を伝える道具だ」と語ったが、中米両国を隔てる広大な太平洋は、両国の人々の友情と夢を伝えるのを助けてくれることだろう。

(人民網より)

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