後世に害をもたらす「安倍教育学」
2016/03/22

 「安倍経済学(アベノミクス)」はほぼ破綻し、「安倍政治学」は違憲の疑いがあり、「安倍軍事学」は好戦的だ。だがこれら全てを合わせても、「安倍教育学」ほど日本とアジア太平洋の将来にひどい害と悪影響をもたらすものはないだろう。新華社が伝えた。

 日本の文部科学省は18日、高校教科書の検定結果を発表した。文科省による審査が繰り返された結果、元々は相対的に公正妥当な主張をしていた教科書出版社も歴史、領土、憲法改正などの問題で立場の変更を余儀なくされた。

 例えば歴史問題では、「南京事件」(南京大虐殺)は日本の近代史教科書においてどうしても避けられない話題だ。以前は大部分の教科書が極東国際軍事裁判の文書など歴史資料や研究者の見解に基づき、20万人~30万人の具体的犠牲者数を記載していた。だが今回の検定過程で日本政府は具体的人数の削除を要求し、「おびただしい数」という言葉で曖昧に処理した。

 安倍版教科書は歴史問題で歴史を無視しているとするなら、領土問題では現実を無視している。以前の教科書では中国固有の領土である釣魚島(日本名・尖閣諸島)、日韓で争いのある竹島(韓国名・独島)、日露間で争いのある北方四島(ロシア名・南クリル諸島)に言及する際、領土紛争の背景や相手国の見解を説明するのが通常だった。だが安倍政権の今回の検定後、『日本史』『地理』『現代社会』『政治経済』を含む、領土問題に言及した高校教科書24点全てが安倍政権の立場に修正し、「固有の領土」との見解をそのまま用いることとなった。

 こうした安倍政権の「領土教育」の政治的動機は非常に明らかだ。つまり領土紛争を激化、固定化して日本のポピュリズムを高揚させることで、改憲や軍事大国化を進める足がかりにしようとしているのだ。

 だが「安倍教育学」は集団的自衛権の行使容認や改憲の問題でやましい一面も露呈した。今回の教科書検定で一部出版社が文科省に提出した原案には、安倍政権による集団的自衛権の行使容認を「憲法第9条の実質的な改変」とするものがあった。これに文科省は異議を唱え、この表現を削除させたのだ。

 日本の教育界からは安倍政権のやり方について、多様化を奨励する教科書検定制度の本旨に反し、戦前の教科書制度に戻ったような感じがすると批判の声が上がっている。

 歴史や領土などの分野に関わる日本の教科書問題の本質は、日本側が過去の侵略と植民地支配の歴史を正しく認識し、正しく扱うことができるかどうかだ。日本の教科書問題は度々騒ぎを引き起こしている。1982年に当時の日本政府は教科書検定問題において「近隣のアジア諸国との間の近現代の歴史的事象の扱いに必要な配慮がされていること」を求める「近隣諸国条項」を設けた。だが安倍政権が2014年に定めた教科書検定の新基準は近現代史に関していわゆる「政府見解」を尊重するよう要求した。これは「近隣諸国条項」の事実上の放棄宣言であり、安倍政権の長期化に伴い、この「政府見解」は修正主義色の濃い「安倍見解」へと実質的に狭められている。

 安倍氏は歴史修正主義を大いに実践躬行するだけでなく 「安倍教育学」を通じてその修正主義的見解と争いを好む気性を生徒たちに吹き込もうとしている。これは日本の後世に害をもたらすだけでなく、近隣諸国との真の意味における歴史の和解を長期間妨げるだろう。これは日本の将来にとって喜ばしい事では決してない。

「人民網日本語版」2016年3月21日

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