日本の高速鉄道技術,世界進出の野心を示す
2014/05/02

 日本はオバマ米大統領の訪日前に、米国にリニア技術を無償提供すると発表していた。日本の狙いは米国のみではなく、より大きな「野心」は欧州および東南アジア諸国への技術輸出にある。これは国際市場の技術競争の激化を引き起こす。それならば、世界進出を目指す中国高速鉄道技術は、早期の準備が必要だ。国際商報が伝えた。

 上述した無償提供の状況は、一つのシグナルのようだ。日本のインフラ技術は現在、これを「飛び台」として世界市場に広まろうとしている。

 日本はこのワシントンとミズーリ州バルティモアを結ぶ約66キロのリニア新幹線が、世界で「安全でエコロジー」というブランドイメージを樹立することに期待している。日本は欧州や東南アジアなどの国と地域の市場が、日本の技術にドアを開くことに期待している。これは欧州・中国・韓国メーカーとの間で、より熾烈な「高速鉄道競争」を引き起こすだろう。

 ◆安上がりな宣伝費

 安倍晋三首相は4月12日、キャロライン・ケネディ駐日米大使を招きリニア新幹線に乗車した。これはオバマ大統領の訪日前の地ならしだ。この総額1兆円に達するリニア新幹線プロジェクトは、オバマ大統領へのプレゼントの1つであると共に、日本政府が最も順調に「ゲット」したいプロジェクトの1つでもある。

 リニア技術が採用された場合、日本政府は国際協力銀行を通じて5000億円の融資を提供することになる。しかしこれは価値ある投資だ。

 中国商務部(省)研究院アジア・アフリカ研究部部長、研究員の徐長文氏は記者の取材に応じた際に、日本のこの措置を「実物広告」と指摘した。

 徐氏は、「これは実質的な広告の力を発揮する。米国市場は巨大で、将来的にインフラ整備に資金を投じることになる」と語った。

 メディアの報道によると、米国政府はワシントン―ボストンの、全長730キロの高速鉄道の建設を計画している。全長約66キロのプロジェクトは、第一段階に過ぎない。

 徐氏は「リニアプロジェクトの建設は、PRの効果を発揮する。これは日本が標榜する高い安全性と効果、環境保護などの強みを、特に欧州市場に対して示す世界クラスの広告になる。無償の技術提供は高い買い物ではない」と分析した。

 リニア技術を開発した東海旅客鉄道(JR東海)も、対米技術無償提供は長期的に見て良策だとしている。共同通信社は、「JR東海は米国から技術使用料を受け取らないが、米国の高速鉄道プロジェクトの受注に成功すれば、日本のリニア技術の強いPR効果を発揮でき、その他の国の市場開拓を加速する」と伝えた。

 JR東海は外部に技術を提供する場合、技術使用料を徴収することが多い。日本は今回、車両の製造およびレール関連製品により、開発費を取り戻そうとしている。

 事前準備を怠らない日本は4月12日の試乗に向け、4月1日に国際高速鉄道協会を設立し、10日に初会合を開いた。オーストラリアを含む海外の鉄道関係者を招き、「安全性、環境保護面のメリット」を宣伝した。日本は同システムを国際基準として普及させ、世界の鉄道発展に貢献しようとしている。

 また日本は高速鉄道により、「政治のカード」を切ろうとしている。

 徐氏は、「日本のこの措置はまた、米国との関係強化を目的としている。日本は近頃、隣国関係の処理の多くで、米国の不興を買った」と述べた。日本メディアによると、日本は米国のリニア技術導入を「日米同盟の象徴」とし、さらに米国の政界で影響力を持つ人物を顧問に任命し、ホワイトハウスで積極的にPRを実施する。

 ◆競争が激化

 日本の今回の自信には根拠がある。

 オバマ大統領は就任以来、米国のインフラ改善に尽くしており、日増しに老朽化する米国の高速道路や鉄道などを改築し、新たな雇用機会を創出しようとしている。

 オバマ大統領は2010年に議会で施政方針を発表した際に、「欧州や中国だけに、最も速い列車を保有させておく理由はない」と語り、高速鉄道の発展の強い意向を示していた。上述した米国政府の全長730キロの高速鉄道計画は、米国の決意を示した。

 日本は米国の他に、欧州、インド、東南アジアなどの国と地域で、高速鉄道の受注を獲得しようとしている。

 高速鉄道は近年、急に世界各国の興味を引くようになり、日本および中国の周辺諸国の場合はなおさらであった。中国と日本の高速鉄道技術は、各国の国民を羨ましがらせている。タイ、シンガポール、マレーシア、インドなどの国は高速鉄道の建設計画を打ち出しており、全長1万キロ以上の高速鉄道を建設する見通しだ。これは日本で建設されている新幹線網の4倍に相当する。

 中国社会科学院日本研究所経済室室長、副研究員の張季風氏は、「中日の高速鉄道を巡る駆け引きは、熾烈な戦いになる」と予想する。

張氏は、「中国の高速鉄道の低コストも魅力的だが、高速鉄道の安全性は常に、各国が発注先を決める重要な基準となっている。中国は高速鉄道事故により、インドとタイからの受注を逃したことがある」と述べた。

インドの鉄道部門は先ごろ、欧州・日本・韓国の高速鉄道企業と打ち合わせをし、7本の高速鉄道の建設を計画した。これには金融センターのムンバイと工業都市のアフマダーバードを結ぶ鉄道、アムリツァルと首都ニューデリーを結ぶ高速鉄道が含まれる。

シンガポールとマレーシアを結ぶ2本の高速鉄道も今年公開入札を実施する。主な競争者は、中国、日本、ドイツ、フランス、カナダなどの企業だ。

「人民網日本語版」2014年4月28日

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