広域連携の必要性共有 福島政経懇話会「復興フォーラム」
2013/10/18

 福島政経懇話会(会長・佐藤雄平知事)の第250回例会「福島復興フォーラム」は17日、福島市で開かれ、東日本大震災、東京電力福島第一原発事故に伴う被災者の生活再建をテーマにパネリストが意見を交わした。多くの県民が長期間の避難生活を強いられている中、行政サービスや教育、地域社会の維持には市町村の枠を超えた広域連携(調整)が必要との認識を共有した。

 毎日新聞社と福島民報社、福島大うつくしまふくしま未来支援センター、国際公共政策研究センターが合同で開催し、約100人が出席した。毎日新聞社の冠木雅夫専門編集委員(喜多方市出身)が司会を務め、内堀雅雄副知事、大熊町の武内敏英教育長、福島大の鈴木浩名誉教授、国際公共政策研究センターの田中直毅理事長がパネルディスカッションを繰り広げた。

 市町村の広域連携について、内堀氏は「広域の調整は本県復興に欠かせない。市町村任せにせず、県が広域自治体のトップとしてリードする」と決意を示し、「(市町村、住民は)立場も考え方も違うが、前に進むために一つ一つの局面で結果を出していくことが県に求められている」と語った。賠償、除染など共通の課題にも県が前面に立って取り組む考えを強調した。

 武内氏は、双葉郡8町村が中高一貫校設置などを盛り込んだ双葉郡教育復興ビジョンを策定した経緯を紹介した。「各町村が教育面で頑張ってきたが、(子どもが減り続け)限界が見えてきた。双葉郡全体で子どもを守ろうとビジョンをまとめた」と話し、町村が立場を超えて連携した思いを打ち明けた。

 鈴木氏は「広域調整には自治体の形が課題になる」と指摘。郡内の町には除染廃棄物などを保管する中間貯蔵施設整備の候補地があることなどを踏まえ、「土地利用など制約も出てくる。広域的に復興を進めなければならない。県の役割も大きい」と述べた。

 ただ、福島県が膨大な復興事業を抱えることから、田中氏は「国が健康管理調査やマイナンバー制度の活用などを先行的に実施することを考える必要もある」と持論を展開。町村の避難で、福島県では国と自治体の関係性が変わっているとし、「福島の課題を日本全体で議論する必要がある」と語った。

福島民報2013年10月18日

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